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2021/04/08 プレスリリース

シーメンスヘルスケア、医療DXの成長推進を目指し、眼科画像AI診断支援サービスを提供する自治医科大学発ベンチャー・DeepEyeVisionと提携を開始

2021年4月8日
シーメンスヘルスケア株式会社
DeepEyeVision株式会社

シーメンスヘルスケア株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社⻑:森秀顕、以下 シーメンスヘルスケア)とDeepEyeVision株式会社(本社:栃木県下野市、代表取締役CEO:髙橋秀徳、以下 DeepEyeVision)は、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて、臨床および医療教育分野における医療サービスの変革と患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を目指し、提携を開始しました。

今回の提携により、シーメンスヘルスケアの持つ医療プラットフォーム「teamplay digital health platform(チームプレイ・デジタル・ヘルス・プラットフォーム)」上で提供されるアプリケーション群に、DeepEyeVisionの眼科画像AI診断支援サービス「DeepEyeVision(ディープアイビジョン)」が加わります。すでにteamplay digital health platformを導入している医療施設は、別途クラウドに繋がる通信インフラを追加する必要がなく、安全かつ簡便にDeepEyeVisionの利用を開始することができます。(提供開始時期については、2021年度中を予定)

眼科画像AI診断支援サービス「DeepEyeVision」

「DeepEyeVision」は、AIによる解析と医師による遠隔読影を組み合わせた、眼科向け画像AI診断支援サービスです。医療機関が眼底画像をクラウドシステムにアップロードすると、「DeepEyeVision」内ではじめにAIが画像解析を行い、候補となる疾患名を読影医に提示します。続けて読影医は示された疾患名を参考にしながら、元の眼底画像を観察して診断を行い、その読影結果が医療機関に提供されます。

本サービスが各医療機関に導入されることで、次のような効果が見込まれます。

  •  医療機関で問題となっている眼底画像の読影医不足が解消されるとともに、読影医による診断結果のばらつきが極めて小さい「平準化」が可能になります。
  •  へき地を含む日本全体の眼科医療が高度化されるうえ、末期まで自覚症状に乏しい糖尿病や緑内障をはじめとする各種疾患の早期発見の可能性が高まり、それによる国全体の医療費削減が期待されます。

「DeepEyeVision」は、2021年3月現在、自治医科大学附属病院健診センターの他、各地の健診施設(人間ドッグ含む)で利用されています。

【DeepEyeVision利用イメージ】
【DeepEyeVisionの画像診断支援AI画面イメージ(読影医のみが閲覧可能)】
医療プラットフォーム「teamplay digital health platform」

teamplay digital health platform は、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)の発展を視野に入れ、シーメンスヘルスケアが開発した多機能デジタルヘルスプラットフォームです。これは、オープンでセキュアなクラウド環境を基盤にした仕組みであり、医療機関、医療従事者、患者、自治体、メーカーやパートナーを含むすべてのステークホルダーがつながり、連携し、よりよいアプリやサービスの提供や活用を促進していくものです。たとえば、メーカーやパートナーは、開発したアプリやサービスをすぐに利用できる環境に接続でき、一方の医療従事者は、必要に応じてそれをいち早く活用できるなどのメリットがあります。

このたびの提携について、DeepEyeVision代表取締役CEOであり、自治医科大学准教授の髙橋秀徳は以下のように述べています。

「シーメンスヘルスケアが提供する医療プラットフォームteamplay digital health platformに、新たな医療サービス提供者として参加出来ることを大変光栄に思います。社会環境の変化が激しく、また医療AIに代表される技術革新のスピードが速い状況下において、より良い医療を迅速に患者に提供するためには、医療のデジタルトランスフォーメーションを強力に推進していく必要があるという思いは、当社も共感するものです。当社は、その思いと共に、AIを軸としたより良い医療の実現を目指して参ります」

シーメンスヘルスケア代表取締役社長の森秀顕は以下のように述べています。

「DeepEyeVisionとともに、眼科画像AI診断支援サービスを国内展開できることを大変光栄に思います。今回の提携により、医療従事者の業務効率を向上させ医療サービスの質を高めるだけでなく、患者にとっても病状の把握が容易となるため、ペイシェント・エクスペリエンスの向上に寄与することができると確信しています。私たちは、医療のデジタル化を推進する上で、オープンでセキュアなソフトウェアプラットフォームが重要と考え、teamplay digital health platformを提供しています。そしてより多くのニーズに対応するため、自社製品に限らず、幅広く国内ベンダーと協力してコンテンツ拡充に取り組んでいます。特に今回は放射線科以外の領域のサービス展開となり、今まで以上に多くの医療従事者や患者の方々にこれまでにない価値を提供できる機会を得ることができました。今後も医療サービスの有機的な発展をサポートしていきたいと考えています」

DeepEyeVisionについて

自治医科大学 准教授である、髙橋秀徳(医学博士)が、同大学の医療AI技術を社会に還元することを目的として設立した自治医科大学発ベンチャー企業です。AIによる画像診断技術をいかし、眼科領域に留まらず、あらゆる医療分野の高度化をミッションとして、研究開発を行っています。
ウェブサイト:https://deepeyevision.com/

Siemens Healthineers について

Siemens Healthineersは、シーメンスAGより独立経営となったヘルスケア事業の新ブランド名です。
「プレシジョン・メディシンの拡充」、「医療サービス提供の変革」、「ペイシェント・エクスペリエンスの向上」、「医療デジタル化の推進」を通して、世界中の医療従事者がさらなるバリューの向上ができるようサポートしています。また、Siemens Healthineersは医用技術におけるリーダーとして、診断・治療を目的とした医用画像技術から診断薬、遺伝子検査分野に至るまでの事業領域で、製品やサービスを継続的かつ革新的に発展させています。さらに、医療の最前線にいる方々の声をもとに、デジタルヘルスサービスや病院経営に関するソリューションも積極的に拡充しています。
2017年10月~2018年9月末までの2018年度において、Siemens Healthineersの売上は134億ユーロ、純利益は23億ユーロ、全世界の社員数は5万人でした。詳しい情報はこちらでご覧いただけます。
グローバルサイト: https://www.siemens-healthineers.com/
日本のウェブサイト: https://www.siemens-healthineers.com/jp/

報道機関からのお問い合わせ先

DeepEyeVision株式会社
マネジメント担当 吉崎
E-mail: pr@deepeyevision.com

シーメンスヘルスケア株式会社
コミュニケーション部 勝谷
TEL: 080-1378-7085 / E-mail : takumi.katsuya@siemens-healthineers.com